コラム −家の内装 壁の色は白系 −
二兎を追うもの一兎を得ず・・・
〜にも使えて、〜にも使える・・・
一見よさそうな空間(=部屋)でも結局どちらにも不便な空間・・・
すべてが70%の部屋より
ひとつは30%だけどもうひとつは100%・・・の方が絶対にお勧めです。
限られた予算の中で、満足度を上げる方法のひとつです。
日当たりが悪い部屋でも内装を明るく仕上げれば暗さを補うことができます。
光の反射率は
白系は70%前後
黒系だと20%前後
反射率が高い方が少ない明かりでも明るく感じることができます。
少ない明かり=ワット数の削減=電気料の削減=エコ=お財布に優しい
ただし、あんまり真っ白というのは落ち着かない・・・ということもあるので
オフホワイト、アイボリー系などナチュラルスタイルが経済的にお勧めです。
南側に3階建ての建物があって日当たりが悪い条件です。
内壁、天井は和を意識した白系のクロスを選択、床のフローリング材はアイボリーを選択しました。
玄関から見て・・・
廊下の先に見えるのが畳と堀ごたつのある居間となっています。
廊下は少し暗くなってしまいましたが、照明器具はつけていません。
玄関と居間の灯りの反射を期待しました。
それと演出効果をひとつ・・・
キッチン台所の灯りが廊下にスポットライトのようにこぼれます。
右側の四角い窓(造作の棚壁を一部くり抜いたもの)が灯りの通り道です。
なるべく突起物(電灯ライトなど)を出したくなかったので、廊下にあるのはこの絵だけです。
キッチン台所の灯りが廊下の照明を兼ねるので、玄関にも台所灯り用のスイッチを用意しています。
コラム −家の内装 無垢材のフローリングの是非 −
無垢材はその特性として少なからず伸縮します。
梅雨時は湿気を吸って膨らみ、冬場は乾燥して縮むわけです。
この特性を理解して、かつ、これがいいところと思える方はいいのですが
日常生活を営む場としての家、特に子育て世代には絶対に勧めません。
乾燥して縮めば隙間ができます。
この隙間に埃や塵が入れば、取り除く(掃除機で吸い取る)のは大変です。
必要以上に掃除に労力をかけるのは、いくら掃除好きの方でも避けたいはずです。
かといって、そのまま放置すれば、虫や細菌の温床となってアレルギーの要因にもなります。
小さなお子さんがいると自然素材がいいということで無垢材を取り入れたいと考える方がいらっしゃいますがアトピーや喘息などのアレルギー疾患をもっているお子さんがいるのであれば合板のフローリングをお勧めします。
安価で、最新のものは傷が付くにくく、抗菌コーティングも可能です。
掃除、メンテナンスも簡単・・・。
どうしても無垢材・・・というのであれば、将来、無垢材の特性を理解して、これを味わいとして感じることができるようになった時にリフォームすればいいのです。
日常と非日常(別荘・週末住宅)は、言葉のとおり相反するものです。
日常生活では、言葉のとおり毎日のことなので、楽ちんが一番です。
小さなお子さんには、素材よりも清潔、衛生的でいられることを重視してプランニングしたいと思います。
コラム −家の内装 珪藻土の是非 −
体に優しい天然素材・・・
クロス仕上げ(=壁紙)がシックハウス症候群(ホルムアルデヒドによる)の要因となり、各方面で取り上げられてからかなり経ちました。
人体に有害な成分を含む製品はほとんど姿を消しました。
作っても売れないからです。
最近のクロスはデザインの豊富さだけでなく、消臭、調湿、防カビ、抗菌、ホルムアルデヒド吸着分解・・・するものもあります。
また、下地材となる石膏ボードにも珪藻土を原料とした調湿機能があるものや消臭、抗菌効果があるものが開発されています。
人体への影響を考える場合、一概に天然素材の方がいいとは言えないと思います。
人体への効果に差がなければ高価な方を選ぶ理由は見た目でしょうか?
でも珪藻土仕上げ風のクロスも珪藻土を原料としたクロスもあります。
何と言っても安価。
掃除も簡単。(水拭き、洗剤拭き)
固定資産税にも差がつきます。
コラム −家の内装 仕上げない選択 −
将来、子供の部屋にする・・・
将来、SOHOスペースにする・・・
将来のための空間(=部屋)=今はとりあえず物置場
それなら、あえて内装仕上げをしないという選択もありです。
下地材、合板のまま・・・
内装の仕上げだけの費用は決して高いものではありません。
人の趣味思考は変わります。
資材も年々安くていいものが出てきます。
必要になったその時に、必要な仕上げを行えばいいでしょう。
固定資産税の節税にもなります。
コラム −家の内装 畳の部屋 −
和室というと・・・
お洒落じゃない
大好きな雑貨が飾れない
暗い感じ・・・
と若い世代、子育て世代には人気がないかもしれません。
でも、ちょっとイメージを変えてみると
畳=緑=体に優しい・・・
フローリングの床に比べ、暖かい、やわらかいなどのメリットがあります。
完全な洋室(大壁造り)ですが、畳を敷きました。
シンプルな和モダンの部屋・・・のコンセプトから色数を抑えるため、畳は縁なしに仕上げてもらいました。
費用は、ちょっと高めですが・・・
堀ごたつとのコンビは、高齢者が同居されている場合にはうれしい設備です。
和室はイマイチでも
資材、床材としてみれば、畳もいいところがあります。
既成の概念にとらわれることなく、いいものを上手に取り入れたいですね。
コラム −家の内装 なんちゃってアクセス −
コンピュータ関連の仕事に従事されている方はご存知のフリーアクセスフロア・・・
壁からのコンセントでは機器のレイアウトに制約が・・・
無線LANよりやっぱり有線LANの方がいい・・・
SOHOスペースにする・・・
ホームシアタールームにする・・・
配線が剥き出しになるのは避けたいものです。
でも、ちゃんとしたフリーアクセスフロアは高価ですし、一般の住宅には異質の床構造(通常は12mmか15mmのフローリング、フリーアクセスは30mm以上の仕上げ高が必要)を必要とします。
そこで考えたのが合板(=構造用コンパネ)を使用した「なんちゃってアクセス」。
合板を床仕上げの下に二重に敷き込みます。
一番下は隅々まできっちりと。
その上にさらに合板を敷きますが、こちらは部屋の隅全部と合板どうしの間を15mm程度、間を空けます。
この間が配線(=LAN、AV・音響・電源ケーブルなど)を通す空間となるわけです。
仕上げは安価で置くだけの簡単施工・・・タイルカーペット(500mm×500mmで1枚300円くらいから)
カーペットが嫌ならビニル床シート・・・
これはコストパフォーマンスが相当高いです。
(8畳の部屋なら、コンパネ8枚=8,000円、タイルカーペット64枚=19,200円)
固定資産税の節税にもなります。
コラム −家の内装 汚れにくく、掃除しやすい−
よく床暖房のメリットとして、エアコンはハウスダストを巻き上げてしまうが、床暖房は安心・・・
というのがありますが、巻き上げなければいいというのもどうなんでしょう?
ハウスダストも床の上で静かにしていればいいというものではないはず。
日常生活を営んでいれば、少なからずハウスダストは発生します。
どんなに体にいい素材を使っていても、結局のところ掃除がおろそかになってしまっては意味はありません。
最新の合板のフローリングなら表面のコーティングはとても丈夫(車いす対応もあり)でメンテナンスも楽チンです。
掃除もワイパー式などを使えば、子供でもお年寄りでも簡単にできるはず・・・
この「簡単に・・・」が清潔でいるためには重要ではないでしょうか。