これから、マイホームを手に入れようとする方にとって、固定資産税がどのくらいかかるかというのは、 やはり、気になることのひとつではないかと思います
自治体によって異なりますが、通常、固定資産税は、税額を4回に分けて支払います
第1期というのが、4~5月というのが多いようです(自治体ごとに異なります)
この時期は、車の税金とも重なりますので、新たに固定資産税の支払いが増えることで、 1ヶ月に支払う税金が、10万円を超えるケースも少なくありません
事前に、どのくらいになるのか、知っておきたいところですが、担当職員に聞いてみても、 「実際に建物を見てみないとわかりません」 と回答されてしまうこともあるようです
昭和の時代、固定資産税の税額計算というのはとても難しいものだと言われていました
計算方法が複雑というのもありますが、計算する以前に、建物について、工法や使用されている資材の判別など、 建築の専門知識を必要とする部分があるからです
しかし、近年、固定資産税の算定方法は簡略化される方向にあります
背景には、複雑化した住宅の工法、仕様や多様化している建築資材などが影響しています
また、職員個々の知識レベル、経験の差による差を少なくするという意味もあります
役所の税金部門の職員は、税金のプロであっても、建築のプロではありません
該当家屋を調査する職員によって、税金に差が生じることの問題は以前から指摘されていました
こういった問題を注視し、算定事務の軽減、不平等の是正を図ることが求められていました
税金の算定方法が簡略されることで、家屋ごとの税金の差がつきにくくなります
家の大きさ(=床面積)は、ダイレクトに影響しますが、例えば、同じ建築資材でも、 グレートの高いもの、低いものの差が生じにくいということになります
概ね、目安として言われるのが、木造住宅(在来工法、2×4などの一般住宅)で、1㎡あたり、78,000円程度…
つまり、総床面積100㎡の木造家屋なら、78,000 × 100 = 7,800,000円が再建築価格となります
税額は概ね、再建築価格×税率なので
7,800,000円 × (1.4% + 0.2%) = 124,800円
(家屋固定資産税1.4%、都市計画税0.2%の標準税率の場合の年税額) となります
あくまでも、目安ということで、実際には、高価な資材が使われている、建築設備が追加されているなど、 税額に影響する要因により加減されるものであることをご承知おきください
木造家屋以外の家屋については、以前は、「軽量鉄骨造」と「RC造」に大別されていましたが 今は、工法も複雑、多様化していて判断が難しくなっています
「再建築価格」を求めるにあたり、実際に支払った建築費は直接影響はしないのですが、 基本的に、建築費用が高いものは、税額も高くなるということに間違いありません
よって、同じ床面積ならば、税額は、「木造」<「軽量鉄骨造」<「RC造」と考えられます
「軽量鉄骨造」なら、木造の20~40%増、「RC造」なら、30%以上が目安となりますが、 実際にかかる建築費用が一般的な木造住宅と比べてどのくらい違うのかが指標になります
例えば、総床面積100㎡の軽量鉄骨造の家屋なら、78,000 × 100 × 1.3 = 10,140,000円が再建築価格となり、 税額は概ね、再建築価格×税率なので
10,140,000円 × (1.4% + 0.2%) = 162,240円
(家屋固定資産税1.4%、都市計画税0.2%の標準税率の場合の年税額)となります
あくまでも、目安ということで、実際には、高価な資材が使われている、建築設備が追加されているなど、 税額に影響する要因により加減されるものであることをご承知おきください
※ 一定の条件を満たせば、最初の3年間は軽減措置(半額になるなど)を受けられる場合があります
※ 上記税額は家屋の分であり、別途、土地の分の税額が加算されます