何をするにも、特に新しいことを始めるためには、時間的、精神的余裕が必要です
日々の生活で精一杯の状況下では、とても、そのような余裕は生まれてこないと思います
要介護の親と同居している息子の2人世帯のケース
収入は、親の国民年金が月6万円と息子のアルバイト収入が月12万円
賃貸アパートの家賃は月3万円
世帯分離することで、親だけの単身世帯となり、生活保護の受給対象となります
生活費としては、月7万円程度の支給が目安となりますが、年金収入が月6万円あるので、差引1万円の支援を受けることができます
しかし、家賃、医療費、介護サービスの利用者負担額は生保からの支払いとなりますので、この分が丸々負担軽減となります
リアルに世帯を分離することで、息子は別のアパートを借りる必要があり、別々に住むことで負担が増えてしまうところもあります
しかし、トータルで考えれば、負担増を超える支援分は収入が増えることですから、生活状況は改善されるはずです
とにかく、必要な医療、介護サービスに対する金銭的負担がなくなることは大きなポイントです
多くの方にとって、生活保護を受けるということは特別のことになると思います
多少なりとも抵抗感を抱くというのはごく普通のことだと思います
しかし、今、その特別の状況下に置かれているわけで、最低限の生活を維持するためには公的支援を受けるほかありません
その気があるのなら、一度体制を整えてから再チャレンジすればよいだけのことです
多くの人が、支援を受けることに躊躇してしまう理由のひとつに、生活に課せられる制限があると思います
家や土地を持っていてはいけない、車を所有してはいけない…
しかし、今回、世帯分離することで、生活支援を受けるのは親だけです
子供の方は、扶養義務者という立場になります
本来、扶養しなければならない立場の家族ということですから、できる範囲の生活支援を求められることはあります
しかし、自分自身も収入が少なく、支援するのが難しい事情を話せば、それ以上は求められません
また、扶養義務者には、生活制限は求められませんし、よほど高額な、価値の高い家や土地、車でない限り、所有していても問題になりません
【次記事】
リアル世帯分離の精神的ハードルを回避します 今できることとできないことを見極める機会として