日本には生活するにも仕事をするにも様々なルールがあります
法律のように全国で共通のルール、市条例、県条例のように、その地域だけのルール、 会社や自治会など、その組織の中のルールなど…
そして、それらのルールの中には罰則があるものとないものがあります
罰則を設けることによって、抑止力の効果が期待できますが、実際には罰則が適用されたことがないものも少なくありません
世帯分離することに対して、よく思わない人が口にすることの中に「虚偽」という言葉があります
世帯分離すると虚偽の申請をしたとして罰則の対象になるというものです
世帯分離の申請に限らず、住民票に関しては、住民基本台帳法の中で罰則が設けられています
必要な手続きを期限内にしなかった、偽りの申請をしたなどが罰則の対象となります
しかし、現実なところ、住民票の手続きに関する問題だけで、罰則を受けた人はほとんどいません
様々な事情、理由によって、住民票を異動できない人は少なくありません
ホームレスや居所が定まらない生活をしている人
夫のDVやストーカー問題を抱えている人など…
実際に住んでいる場所に住民票を置かなければならないというルールに反することになっていますが、罰則を受けた人がいるでしょうか…?
医療や福祉など、役所が提供する様々な公的サービスを受けるにはその行政区に住民票があることが必要となります
罰則規定を持ち出さなくても、正しい手続きが行われていないと自分自身に不利益になるということもあると思います
実際に罰則を受けることはないから、ルールを守らなくても構わないということにはなりません
しかし、理由はどうであれ、例外的に認めるような事例をいくつも作ってしまったルールです
過去にも、これからも住民票の手続きだけの不備で罰則を適用することはなさそうです
【次記事】
世帯分離における「虚偽」とはどういうことですか? 世帯分離の届出