住民票の世帯分離に関する今あるルールのほとんどは、家族が一緒に住む以外に選択肢がなかった時代につくられたものです

単身赴任や親と離れて暮らす学生など、家族が離れて暮らすことが普通になった今の時代には合っていないところもあるようです

 
所得税の扶養控除要件における「生計を一にする」の意義について（国税庁ホームページより）

「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするものではありません。

例えば、勤務、修学、療養費等の都合上別居している場合であっても、余暇には起居を共にすることを常例としている場合や、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合には「生計を一にする」ものとして取り扱われます。

なお、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。

一般的に、自分の家族が「生計が一」かどうか、気にして生活してる人などいません

アルバイト収入があり、毎月、決まったお金を家に入れている
家に入れるお金は、ある程度決まっているが、少ない時もある
ある時だけ家に入れる、ない時は入れない
ほとんど入れないが、入れる時もある

どこが線引きなのでしょうか？

金額は？月額ですか？年額ですか？
期間は？１年間？半年？近況？

100の家族があれば、100通りの生活パターンがあります

収入や価値感の違いによっても左右されるところがありそうです

上の所得税の扶養控除要件における「生計を一にする」の意義によると、例え同居していなくても「決められた条件を満たせば、「生計が一」と認めます」という、「生計が一」に対して、積極的な姿勢が感じられます

所得税や住民税は、物理的に離れて暮らしていても、生活費などのやりとりがあって「生計が一」と認めてもらうことで、扶養控除を受けることができ、結果として支払う税金を安くすることができます

住民票の世帯を分離しても、所得税や住民税における「生計が一」の状態にあれば、扶養控除の対象となりそうです

同じ「生計が一」という言葉でも、要件についてはそれぞれの法律などによって異なるところがあります